迷子の旅 in NARUTO(20)
「「「.........え?」」」
「里のはずれで、あまり人が来なくて、広い場所に家を買いました(資金源は練成した宝石)から、あなたたちが住んでも充分な広さがありますし、見咎められることもありませんよ」
あっさりと言った言葉に、全員が唖然とする。
「もともと、店のほうも表向き忍びでなくなるヒザシと、他のところからやってきた私が、木の葉にいるためのカモフラージュですよ。立場的にはオーナーということにして、経営は他の人を雇うつもりですし」
「「「.........聞いてない!!」」」
「言う前に反対されましたから」
子供たちの反応に、即座に返すと、今度は火影に声をかけた。
「書類の最後の1枚にそう書いておいたんですけど」
読みませんでしたかと首を傾げるに、火影は驚いて慌てて書類を見る。
「..................確かに」
「「「じいちゃん(火影様)!!」」」
子供たちの声に冷や汗をかきながら眼をそらす火影に、大人達から呆れたような視線が突き刺さる。
「理解していただいたのなら、許可をいただけますか?」
「う、うむ。きょ、許可しよう」
多少どもりながら言った火影に、子供たちが詰め寄る。
「じいちゃん。当然、俺たちもいいんだよな?」
「がいいって言ってるのに、あんたが駄目だ何てめんどくせえこと言わねえよな?」
「もちろん、言うはずがないわよね?」
には分からないように殺気をぶつけてくる子供たちに、火影は冷や汗をかきながらカクカクと首を振る。
それに3人は満面の笑みを浮かべてを振り返った。
「「「!いいって!」」」
「よかったですね。でも、殺気をぶつけちゃ駄目ですよ」
「「「はぁーい(ばれてたか)」」」
よい子のお返事をする3人の内心など気づかず、はにこにこと笑顔を向けている。
まだ日の浅いヒザシは分からなかったが、それなりに付き合いのある大人たちは、そんな内心を理解して深々とため息をついた。
「あ、ヒザシは私の従兄弟ということになってますから」
思い出したように言われた一言に、1ヶ月間ヒザシは子供たちから嫉妬の視線を受けることになった。
ありがとうございました!
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