迷子の旅  in  NARUTO(17)






が里のはずれ...というよりも、森の中に住まいを移したのは、日向ヒアシの偽の死体を送ってから1週間ほどたったある日のこと。

そのころにはヒザシも整形手術の傷跡もなくなり、依然あった体の傷跡の処理もほぼ終わったころだった。

がつくった瞳の色が違う色に見える眼鏡をかけたヒザシも含めて、死体のすり替えを計画していた忍びたちも集まって、午後のお茶会を楽しんでいた。

そろそろ、ヒザシも住まいを移して、暗部の仕事のために修行でもしようかという話になったとき、が思い出したように火影に数枚の書類を手渡した。

何気なくうけとった火影は、読み進めていくにつれて、目を大きくし、叫び声を上げた。

!お主、正気か!?」

「何か書類に不備がありましたか?」

「そういう問題ではない!」

まさかに火影が怒鳴るなどとは考えていなかった他の者たちが、どうしたのかと火影を見やる。

「じいちゃん、どうしたんだ?」

、その書類は?」

「偽造戸籍と、商店の許可願いです」

「「「「「「「...はい?」」」」」」」

「ですから、私とヒザシの偽造戸籍と、お店を造るのでその許可願いです」

他の者たちの疑問の声を、理解していないととったがもう少し詳しく付け加えると、全員から『そういうことじゃない!』と叫ばれた。

「?、それじゃあ、どういうことなんですか?」

「偽造戸籍は...まあ、しょうがないと思うんだけど...」

「ああ、まあ、ヒザシは日向じゃなくなったし、も戸籍がないからな」

「でも、なんだって店の許可願いなんて必要なのよ?」

「お店を開くからですけど?」

だーかーらー!そういう意味じゃないって言ってるでしょう!!」

はぁー...店を開く目的はなんなんだよ?」

ため息と共に尋ねたシカマルに、は当たり前のように返す。

「生活資金を得るためですよ」

その言葉に、その場にいた全員が何とも言えない顔になる。

「...何ですか?皆さん、そんな顔をして」

「......別にそんなこと気にしなくても良いじゃん」

「そうだぜ。わざわざ稼がなくたって、俺たちの給料で充分生活できるだろ」

「それとも、私たちといるのが嫌になった?」

「嫌になんかなるはずありませんよ」

不安そうに見上げてきたヒナタの頭を撫でながら、は笑みを向ける。

「というか、シー君。どう考えても、そのセリフは3歳児が言うものではないと思いますよ。それに、ナル君は気にしなくても、私は養われてるだけという状態が気になるんですよ」

苦笑と共に言われた言葉に、子供たちがむぅっと口を曲げた。

大人たちはそれに何と言ったものかと、お互いに顔を見合わせて考え込んだ。















ありがとうございました!

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