三千世界の鴉を殺し (6)






ぼくのかぞく

1ねん5くみ シン・アソウ




 今うちにいるぼくのかぞくは、ぜんぶで8人と1ぴきです。


 ぼくが1ばん下で、1か月まえ、お兄ちゃんができました。

ぼくより4さいとし上で、1ばん上のお兄ちゃんといっしょで、とってもきれいな目とかみをしてます。

目のいろはきんいろで、うちにいるチモくんみたいな目です。

お父さんにきいたら、それは『きんいろ』じゃなくて『こはくいろ』だといわれました。

かみのいろは、あおとみどりをまぜたようないろです。

1ばん上のお兄ちゃんも、3ばんめのお兄ちゃんも、とってもキレイなので、1ばん上のお姉ちゃんは『カレシをえらぶキジュンがたかくなっちゃうわ』といっていました。


 でも、1ばん上のお兄ちゃんも、3ばんめのお兄ちゃんも、ジュウをうつのはにがてです。

1ばん上のお姉ちゃんと2ばんめのお兄ちゃんは、ふたりにジュウをもたせたら、じぶんの足をうつんじゃないかとシンパイしていました。

1ばんめと3ばんめのお兄ちゃん達とはギャクに、1ばん上のお姉ちゃんと2ばんめのお兄ちゃんはジュウをうつのがとってもジョウズです。

まっくらななかでも、おととケハイをタヨリにして、うったたまは『ヒャッパツヒャクチュウ』なんだそうです。

2ばんめと3ばんめのそっくりなフタゴのお姉ちゃんたちがいってました。

ぼくもれんしゅうしてるけど、まだ小さいジュウしかうたせてもらえません。

あんまり大きいジュウを使うと、かたをいたくするからみんなにダメだっていわれました。

はやく大きくなって、お兄ちゃんやお姉ちゃんみたいに『サブマシンガン』や『バズーカ』をうってみたいです。


 まだ小さくてジュウをうてないので、フタゴのお姉ちゃんたちにナイフとパソコンをならってます。

ナイフは、お姉ちゃんがこのまえたんじょうびプレゼントにくれたので、それをつかっています。

ちゃんと、テイレのしかたもならいました。

パソコンもたんじょうびにお姉ちゃんがくれました。

いろはぼくのすきなアオです。

まだつかいはじめたばっかりで、ウラシャカイのジョーホーはしらべられません。

もっとつかえるようになって、はやく『ゴクアクマフィア』や『ウラソシキ』をカイメツさせてみたいです。

ナイフも、もっと、もっと、うまくつかえるようになりたいです。


 あと、さいしょにもかいたお父さんとチモくんです。

チモくんはお父さんのシキガミで、うちのペットけんベビーシッターなんだそうです。

小さくて、しろくて、ふわふわだけど、1ばん上のお兄ちゃんよりとし上で、ナンビャクネンも生きてるっていってました。

お父さんがイキショウニンだそうです。

お父さんはうちで1ばんとし上で、1783さいです。

でもジュンスイなちきゅうじんではないので、『ちょうじゅきろく』にかかれていません。

お父さんはきにしてないけど、ぼくはちょっとザンネンです。

そういったら、お父さんはちょっとわらって、あたまをなでてくれました。

なんでなでられたのかわからなかったけど、なでてもらったのはうれしかったです。

ぼくだけじゃなくて、お兄ちゃんたちも、お姉ちゃんたちも、お父さんにほめてもらうと、とってもうれしいといっていました。

 お父さんはうちで1ばんあたまがよくて、1ばん強いのでとってもタヨリになります。

このあいだも、ボウソウゾクのお兄ちゃんたちがケンカしてるのをとめて、そうだんにのってあげたら、『オヤジさん』といわれて、シタワレテいました。

きんじょのおじいちゃんやおばあちゃん、おじさんやおばさん、お兄ちゃんやお姉ちゃん、おとこの子やおんなの子にも『インチョーせんせい』とか『せんせい』とか『さま』とかいわれてます。

でもお父さんを、きんじょのお姉ちゃんたちが『さま』とよぶとき、なんでキャーとヒメイをあげながらいうのかきいたら、お父さんもわからないといっていました。

お父さんはなんでもしってるとおもったので、ちょっとビックリしました。

 お兄ちゃんは、それはお父さんがテンネンだからだといっていました。

ぼくもテンネンだそうです。

テンネンってなにかよくわからないけど、お父さんといっしょでうれしいです。


 今までかいたのが、ぼくのかぞくです。

ホントがもっといっぱいかきたいけど、かくかみがこれでサイゴなので、これでオワリです。







以上、末っ子の作文より






≪担任の先生からの評価≫

大変よく書けていました。

家族の様子がとても分かりやすく書けましたね。




...30年近く近所に住む担任の先生は、ツッコムべきところに気づかなかったらしい。













ありがとうございました!


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