迷子の旅 in ハリーポッター(5)
本を買った後、がスネイプにどんな魔法薬学の本がお勧めか聞いたり、スネイプがの使った舞空術やの使える魔法について質問したりして、待ち合わせまでの時間をつぶした。
待ち合わせの時間になったためスネイプに別れを告げると、スネイプもホグワーツでと相変わらず不機嫌そうな声で返事をした。
漏れ鍋へと戻る途中に本屋で友人が出来たことをマクゴナガルに伝えると、マクゴナガルも笑みを浮かべての話を聞いていた。
ホグワーツに戻ってからは、今までのように図書館に入りびたりだったが、杖が届いてからはマクゴナガルの実習も加えられた。
そうして図書館の本の5分の3を読破し、1年から7年までの基礎を完璧に覚えたころ、新学期まであと数日となっていた。
新学期にはホグワーツ特急に乗って行くのが決まりと言うことで、は少量の荷物と共に漏れ鍋に泊まることとなった。
9月1日、ホグワーツの生徒全員が特急に乗ることを考慮して、は出発の一時間前に乗り込んでいた。
1番後ろにあるコンパートメントに座ると、は荷物の中から数冊本を取り出し普段より時間をかけて読み始めた。
が一冊目の本を読み終わるころ、コンパートメントのドアがノックされた。
「このコンパートメントは開いてるかしら?どこもいっぱいで...?」
「はい、お久しぶりです。私しかいませんから、どうぞ」
「ありがとう」
リリーがコンパートメントに荷物を入れるのを手伝ったあと、は本をしまってリリーの向かいに座った。
「もホグワーツ特急に乗ってると思ってたけど、同じコンパートメントになれるとは思って無かったわ」
「そうですね。ホグワーツの生徒全員が乗るとお聞きしましたから、私も顔見知りの人に会えるとは思っていませんでしたよ」
うれしそうに話すリリーに、も笑顔を向ける。
2人はダイアゴン横丁で会った後のことやホグワーツの授業について話をしていると、ノックもなしにコンパートメントのドアが開かれた。
「やあ、エバンス久しぶり!元気だったかい?」
「ポッター、相変わらず礼儀がなって無いわね。あなたに会うまでは元気だったわ。出て行ってちょうだい」
「僕は休み中に君に会えなくてとても寂しかったよ」
「人の話を聞きなさい!出て行ってと言ってるでしょ!」
「怒っている君も素敵だよ、リリー」
「ファーストネームで呼ばないで!!出て行ってと言ってるでしょ!!!」
ドカッ!!!
バタン!
「はぁ、はぁ、まったく、ドアから蹴り出すんじゃなくて、窓から放り出してやった方が良かったかしら...」
「...リリー、大丈夫ですか?」
「あ、ごめんなさい。みっともないところを見せちゃって」
「私は気にしていませんけど...先ほどの少年がドアを開けようとがんばっているみたいですけど」
「...しつこいわね」
心底嫌そうに言うリリーに苦笑すると、は何とかしましょうかと声をかけた。
「何とかできるの?」
「コンパートメントの中に入ってこないようにする程度ならですが。こちらの魔法とは異なるので大丈夫だと思いますし」
「お願い。ホグワーツに着くまででも静かに過ごしたいわ」
「分かりました」
そう言ったあと、は『贋物の本物《パーフェクト イミテイション》』でアサヒの『丸い大地《オールラウンド》』を使った。
「もう大丈夫ですよ」
「え?杖や呪文は?」
「私の場合必要ありませんよ。車内販売の人が来るでしょうから、先ほどの少年だけが入って来れないようにしましたけど、良かったですか?」
「十分よ!ありがとう!!」
「どういたしまして」
列車が駅に着くまで先ほどの少年が乱入してくることは無く、リリーは駅に着くまで静かに過ごすことが出来てとても機嫌が良かった。
ありがとうございました!
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