迷子の旅 in  ハリーポッター(3)






漏れ鍋からダイアゴン横丁へと入った2人は、ローブやマントを買うために洋服屋へと向かっていた。


ダイアゴン横丁ですれ違う人達を観察しながら進むと、程なく洋服店へと着き中へと入っていく。


「あら、Ms.マクゴナガル、今日はどのような服をお求めに?」


「今日はこの子の制服と普段着用のローブを買いに来ました」


「坊ちゃん、今年からホグワーツ?新入生にしては大人びているけど」


「いえ、新入生ではなく留学生です。今年だけホグワーツに...」


「あら、そうなの。それではサイズを測りましょう。そこの踏み台に立ってちょうだい」


が踏み台に立つと、店員の女性はにローブを着せて丈を合わせ始めた。


が踏み台に立ってまもなく、洋服店に他の客が入ってきた。


は入り口に背を向けていたため見ることは出来なかったが、ホグワーツの生徒らしくマクゴナガルに挨拶していた。


の制服の合わせが半分ほど終了したとき、先ほど入ってきたらしい生徒がの隣の踏み台に上がった。


「はじめまして、あたしはリリー・エバンスよ。あなたがホグワーツへの留学生?」


「ええ、そうです。はじめましてMs.エバンス、私はです」


「リリーで良いわ。私もって呼びたいもの」


「ありがとうございます」


がにっこりと笑ってお礼を言うと、リリーは感心したようにを見つめた。


「?、どうかしましたか?」


ってあたしと同じ5年生なんでしょう?」


「はい、今度編入する学年は5年生ですが、それがどうかしましたか?」


「だって、同い年のはずなのに言葉遣いが丁寧だし、留学生ってことは母国語は別にあるんでしょ?」


「ええ、母国語は日本語になりますね」


「すごいわ、私は母国語しか話せないもの。それに、丁寧な話し方が板についてて違和感が無いもの」


「ありがとうございます。でも、小さい頃からの環境のせいだと思いますよ。いろいろな方たちと会う機会がありましたから、こちらの言葉を覚えられたのはその方達のおかげですよ」


「それでも、あなたに覚える気がなかったら覚えていないでしょう?」


リリーの言葉には苦笑しながら、もう1度ありがとうございますと答えた。


は1年間はホグワーツにいるのよね?」


「ええ、その予定です」


「じゃあ、空いた時間で良いから日本語を教えてくれない?」


「日本語をですか?」


「だめかしら?」


「私はかまいませんよ。ただ、OWLがあるのでそれほど時間が取れないかもしれませんから、それでもよろしければですが」


「十分よ。ありがとう」


「どういたしまして」


2人の会話が終わったとき、の合わせもちょうど終わったためは踏み台から下りた。


、それじゃあホグワーツで!」


「はい、またお会いしましょう」


はリリーに笑顔で別れを告げると、マクゴナガルと共に次の店へと向かった。










ありがとうございました!

2話   戻る   4話