迷子の旅 in ハリーポッター(19)
どうやら無駄に防音が徹底していたらしく、隠し通路に入ったには4人の叫び声は聞こえなかった。
「今までの通路はそれなりに明かりが確保してあったのに、ここは真っ暗ですね」
見待たせる範囲にも明かりをつける仕掛けがないことに首を傾げる。
「本来生徒が使うようなものではないのでしょうか?でも、教師たちが知っているかというとねぇ」
常に弱くとも凝をし続けているにやっと分かった程度の違和感しかなかった場所だ。
目にオーラの代用として魔力を集めるということをできる者ならばここを知っているかもしれないが...
それにが殴った場所に瞬間的に一定量の魔力を流さなければ開かない仕組みになっていた。
しかもわざわざそれが魔力を使って日本語で書かれてたのだ。
ホグワーツの建設に日本人、もしくは日本語が分かるものがいるという話はあいにく読んだことがない。
ただ知らないだけだろうとも残念ながら言うことはできない。
何故ならば、最後に書かれていた年月日が正しいならおよそ1000年前書かれた文字のはずだが、いわゆる現代語で書かれていたのからだ。
見つけた者の魔力によって字が変わる作りになってるのかもしれないが、何かありそうだとの好奇心をくすぐるには充分だった。
どこかウキウキとしながらも罠や仕掛けがないかを確認しながら奥へと歩いていく。
10分ほど進んで行くと奥には壁が見えてきたため、突き当りになっているらしいと気付いた。
だがその壁に描かれた模様を確認するとの眼は驚きで見開かれた。
「これは...」
神字を併用した錬成陣。
これを知ってるのはを含めて数人いる。
だが使いこなせるのはだけであるはずだ。
「...未来の、私?」
たとえこれが描かれたのが過去なのだとしても、にこれを描いた記憶がない以上、これを書いたのは未来の自分なのではないかという答えを導き出した。
そして先ほど呟いた言葉がカギになっていたのか、錬成陣が淡く光り出す。
中央部分だけはそのままなのを見て、そこには手を当てオーラを錬成陣に流していく。
オーラを流された錬成陣は眩く輝きだし、辺りを光が包み込む。
が視界を取り戻すと、大広間ほどの広い空間の中央に石碑の様な物が鎮座していた。
広間へと足を踏み入れると、どうやらこの場所は入り口から見てダイヤの形をしているらしい。
そしてその4面の壁には、ひとつずつ重厚そうな扉が付いている。
ある扉に掛けられたプレートの文字を見てわずかに眉を上げた。
そしてほかの3つの扉の者も確認する。
Godric Gryffindor、Helga Hufflepuff、Rowene Ravenclaw、Salazar Slytherin
「...改めてこうして見ると、4人ともファミリーネームとファーストネームの頭文字が同じなんですね」
『『『『真っ先に言うことはそれ(かよ)(なのぉ)(なのね)(なのか)』』』』
「他に何を言えと?」
『ほら、やっぱりこの言葉をカギにして良かったでしょう?』
「そうですね。わざわざややこしい言葉を設定されるよりずっと良いですね」
ローブ姿の計4人の若い男女と狩衣姿のおそらく未来の自分の姿に驚くことなく答えを返した。
ありがとうございました!
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