迷子の旅 in NARUTO(1)
シュン!
ぐしゃっ「ぐえっ!!」
「.........おや?」
いつものように『強制転送』で移動していたは、見たことの無い景色と目の前にいる見たことの無い格好をした男達を見て首を傾げる。
その間もの足の下からは低いうめき声が不連続に聞こえてくる。
「ど...きや...が...ぐおぅ!!」
「ん?ああ、頭を踏んでしまいましたか...失礼」
そう言ってがひょいっと男の上からどくと、立ち位置が変わったことで男達の足元に転がっているものに気付き、自然と眉根がよる。
「お前誰だっ!!」
「他国の忍か!?」
いきなりのの出現に呆けていた男達が我に帰り問い詰めてくる中、は男達を無視して横たわっている小さな塊を抱え上げた。
「貴様聞いてるのか!?」
「おいそいつはオレ達の『ガッ!』ぐはっぁ」
肩を乱暴に掴もうとした男には無言で裏拳を叩き込むと、無表情な顔で男達に目を向けた。
「ひっ!!」
「なっ!何だよお前!!」
「人助けのつもりか!?いいか、そいつはなぁ「消えなさい」...っ!!」
男達の言葉を遮るように囁かれた冷たい声が辺りを支配する。
「もう一度だけ言います。消えなさい」
「「「「「っっっ!!!!!」」」」」
先程と同じ冷たい声と共に向けられた凍てつくような視線に、男達は声もなく転がるようにから逃げていった。
は男達の気配が完全になくなったところで『贋物の本物』 でアサヒの能力を使い、周りに誰も近寄らないようにした後、気孔で腕の中の子供の傷を治していく。
子供の体は2、3歳児くらいで、いたるところに傷と汚れがついていた。
は傷の様子を確認しながら汚れを落とし、傷を塞いでいく。
治療の途中に気がついた子供がに抱かれていることにびくりと体を強張らせたが、のやわらかい笑みとが手を当てたところの傷が治っていくことに目を丸くする。
子供の傷が完全に治ったことを確認すると、はそっと子供を地面に下ろし、子供の目線にあわせるために膝を突いた。
「一応全部直したつもりですけど、他に痛い所はありませんか?」
「......あんた誰?」
穏やかに問いかけるにわずかに警戒心の含んだ目で問いかける小さな子供に、は笑みを崩すことなく言葉をつむぐ。
「はじめまして私は...ああ、ここでは名字を先に言いますか?それとも名前を先に言いますか?」
「......名字」
「それでは ですね。あなたのお名前は?」
「.........ナルト...うずまきナルト」
「ナルト君ですか。お聞きしたいことがあるんですけど...」
がそう言った途端、ナルトの体がわずかに強張る。
はその変化に気づきながらも続く言葉を話した。
「ここは何処なんでしょうか?」
「............は?」
ありがとうございました!
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