ドラ将軍の館へ到着した国王一行は、家臣の者たちに熱狂的な歓迎を受けた。

ここからスーシャまでは3日の距離である。

近いとは言えないが、ドラ将軍と、フェルナン伯爵は若い頃からの友達で、年に1度は必ずお互いの屋敷を訪問し合う間柄だった。

ウォルも父伯爵の供をして、このロアまで何度か足を運んでいる。

そうなれば当然、娘のシャーミアンとも家来たちとも顔なじみになる。

将軍家の者は主人から下働きに至るまで、フェルナン伯爵の息子に好意を持っていた。

前国王の落とし胤と分かってからも、彼らがウォルに寄せてくれる好感情にはいささかも変わりはない。

「王様!王様!よくご無事で!」

門番が歓喜の声を上げれば、女中たちが安堵と喜色を満面に表して出迎えてくれる。

将軍家に長年仕えている執事はすぐさま、国王をもてなすための晩餐と客用の寝室を用意してくれた。

しかし、困ってしまったのが衣類である。

現在、この屋敷には国王に袖を通してもらうような衣服がない。

あるとすれば主人のドラ将軍のものだが、あいにく寸法が違い過ぎる。

国王はたいていの男と並んでも抜きんでる長身だったし、中肉中背のドラ将軍とは背丈に差がありすぎるのだ。

執事は申し訳なさそうにそのことを告げ、至急、女どもに仕立てさせますと弁解したが、男は笑って首を振った。

「そんなことでご婦人方の手を煩わせては申し訳ない。俺はこのままで充分だ」

「いや、充分ではありませんぞ、陛下」

具足を解き、楽な姿になった将軍が厳しい声で言う。

「これからあなた様には国王軍の先頭に立っていただかねばなりません。あなた様こそが我らの旗印でございます。となればその旗印にむさくるしい服装などさせられましょうか。むろん、戦いは身なりでするものではありませんが、誰の目にもあれが国王だと明らかになるようなお姿でなければなりません」

将軍の言うことは正しい。

戦というものは生身の人と人とのぶつかりあいだ。

まず外見で他を圧倒するのが戦いの初歩でもある。

兵の指揮をする武将、大将、まして一国を代表する王ともなれば、たとえ華美でなくとも趣向を凝らした身支度をして出るのが常識であり、たしなみでもあるのだ。

「至急、最上級の生地を扱っている商人を呼び寄せます。あいにくと我が家の女どもは王家の紋章など目にしたことはないものばかりですが、シャーミアンならば縫い取りが出来るでしょう」

男は少しばかり驚いた顔でシャーミアンを見た。

「ほう?シャーミアン殿が人並み以上に剣を使われるのは知っていたが、針も使われるのか?」

「ま...陛下。それはあまりなおっしゃりよう」

うら若き伯爵令嬢は少しばかり紅潮して言った。

「私は、これでも、女の端くれでございます」

「これは失敬」

男も顔を赤らめ、大きな体を丸めるようにして頭を下げた。










     第23話    会議










夕刻が迫ると、外では2千5百の軍勢が一斉に炊き出しを始めたらしい。

広大なロアの領地に白い煙が幾筋も立ちのぼるのが屋敷の2階に窓からよく見えた。

そしてその2階では、ドラ将軍以下の武将たちが食事もそこそこに、王を囲んでの作戦会議を開くはめになったのである。

しかしながら、その会議の参加者たちの顔ぶれは、いささか風変りであるという他なかった。

ドラ将軍と副冠のタルボは当然として、シャーミアンもロアでは名代(なだい)の女騎士であるということだから、よしとしよう。

さらにはラモナ騎士団長のナシアスと副団長のガレンス。

これも順当な顔ぶれである。

だが、他の3人   イヴンとリィ、はどう見ても、この場にはふさわしくない人間だった。

この3人は初めてドラ将軍と名乗りをかわしたわけだが、将軍はまじまじと子供たちを見やり、ナシアスとガレンスの2人に問いかけるような眼を向けた。

もちろん、2人ともここで無駄な議論をするほど愚かではなかったので、すました顔で黙っていた。

その2人の様子をがこっそりと笑ったのは、幸いにも誰にも見咎められることはなかった。

どう見ても足手まとい以外の何物にもなりそうにない子供たちに加えて、黒衣の男がタウの山賊と聞いては、将軍は呆れるよりも怒るよりも、一気に脱力したようである。

「陛下。お気は確かでございますか」

「この上もなく」

澄んだ黒い瞳で見つめられて、将軍はげっそりと肩を落とした。

将軍が若い国王のお目付け役としての責務をひしひしと感じるのはこんな時である。

というよりも自分が付いていなければ、この人は何をしでかすか分からないという、一種の父性にも似た感情だった。

「お言葉を返すようではございますが、確かに今現在の我らの状況を省みますとお味方は一人でも多い方がよろしいかと思いますが、山賊どもの力を借りてまで王位を取り戻したとあっては、のちのちの世の人から何と言われるか分かりませんぞ」

(ウォルならのちのちの世になる頃には、それもまた英断だったとか言われるような政治をしそうですけどねェ)

至極もっともな意見だったのだが、はそれを心の中で笑いながら否定する。

「言いたい者には言わせておけばいい」

の考えが分かったわけではないだろうが、男はあっさりと(かわ)してしまった。

「それをイヴンをはじめとする8人は、もはや山賊ではない。この俺を守ってくれる親衛隊士だ。そんなものはないとは言うなよ。今つくった」

ぴしゃりと自分の額を叩いたドラ将軍である。

「陛下。勘弁していただきたい。我々やラモナ騎士団を差し置いて、よりにもよって山賊にお身の回りの警護をさせるとおっしゃるか」

「いけないか?」

真顔で問い返すのだから、どこまでもとぼけた国王である。

そのことに関して良いか悪いかなど分からない少女は、それを問うようにちらりと隣にいる少年を見る。

は面白そうに笑って、ウォルに普通が当てはまりますかと口だけを動かす。

何を言っているかを正確に読み取った少女は、納得したように頷いた。

そんな2人の様子を知ってか知らずか、男はさらに言葉を重ねる。

「俺は堅苦しいのは苦手だ。何より、彼らは孤立無援の俺に味方してくれると言いきった。その心意気を無下にしてみろ。コーラル奪回など到底おぼつかなくなるぞ。そんな不届き者にバルドウが加護をくれるはずがないからな」

こうなるとこの人は決して引かない。

将軍も相当の頑固な性格だったが、諦めて、ため息を吐いた。

「まったく...あなたは、フェルナン伯爵によく似ていらっしゃる」

男の顔にかすかに苦痛の色が浮かんだ。

似ていて当たり前だと思う。

あの人は22年もの間、自分に父だった。

今でも出来ることなら父と呼びたいのだ。

しかし、国王としてはそれは避けなければならないことだった。

「問題は、出来るだけ少ない被害でコーラルを取り戻すことだ」

男は平然とした素振りで元の議題に戻った。

(下の者に弱い姿をさらさない...ですか。たかだか1年の王様業で身につくものではありませんね。でも、友達としてはちょっと不満ですよ)

男の驚くべき精神力に、は周りに分からない程度に眉をしかめる。

「そのためにも味方は多ければ多いほどがいい。ドラ将軍は先ほど近隣の領主に早馬を走らせると言われたが、俺は少なくともこの中北部で2千の兵を集めたいと思っている」

「となると、いささか時間がかかりますな。どんなにかき口説いても、彼らが決心をするには一朝一夕とはいきますまい」

それというのも、男に着せられた濡れ衣は未だ晴れずにある。

有力領主たちにしてみればどちらに味方していい物かためらうのも無理はないのだ。

「ならば俺たちだけで先に出発してもよい」

男が言った。

「時を無駄にはできん。むやみな突撃は避けるべきだが、ここからではコーラルは遠すぎる。少しは軍勢を進めておくべきだろう」

ロアからコーラルまで徒歩で走破すれば3日だが、軍勢を進めるには7日かかる。

戦う余力を残しながら進まなければならないからだ。

ガレンスが、ためらいながら口をはさんだ。

「ですが、陛下。あとからやってくるポートナム・ミンスを足し合わせても、我々の勢力は5千を越えるか越えないかです。近衛兵団のやっと半分にも届きませんが」

「そこまで楽観はできんだろう」

ドラ将軍が慎重に言いだした。

「コーラル近隣の領主たちはペールゼンの威勢を恐れているはず。乞われればコーラルに加担するだろう。となれば、実際に我々が相手にせねばならない軍勢は1万5千。もしくは2万」

重苦しい雰囲気が会議場内に漂った。

およそ10倍にも近い軍勢を相手にすることになるのだ。

どう考えても勝ち目はない。

もっとも、2万の兵を一人で相手をするなら確実に、ほぼ一瞬で終わるだろう...虐殺という形で。

だが、町もただではすまないうえに、国王に向けられるのは恐怖のみとなる。

そうなってしまっては全く意味がない。

重苦しい雰囲気のなか、ナシアスが遠慮がちに言いだした。

「しかし、5千の兵力があれば、コーラルは無理でもマレバは解放できるかもしれません」

「俺もそれを考えた」

男が頷いた。

「ティレドン騎士団が参加すれば、我々の勢力は7千を越える。それでも相手方に劣ると言えば劣るが、戦の優劣は単純に兵の数で決まるものではない。ティレドン・ラモナ両騎士団、加えてロアの衆を相手にしたがる領主がどれくらいいるかは大きな疑問だからな。我々に味方はしてくれないとしても手を合わせたくないと考えて諦観の姿勢を取ってくれれば、話はだいぶ違ってくる」

ナシアスとガレンス、それにドラ将軍が力強く頷いた。

自惚れでも何でもない。

先王の頃より以前から、屈指の先頭集団と呼ばれている自負だった。

加えてティレドン騎士団を解放できれば、彼らは自分たちの長であるバルロを救うために一団となってコーラルへの進軍を開始するだろう。

それこそ国王軍にとっては願ってもないことであるが、タルボが気の進まない顔で言いだした。

「しかし、そんなことをしては、バルロ様のお命が危うくなりはしませんか」

国王が低く笑った。

「コーラルの連中がどんな手管を使うかは分からんが、ことバルロに関するかぎり、何を言っても無駄だろうよ」

「は...?」

ナシアスがそれは楽しそうに後を受けた。

「こんな場合の常套手段としては、騎士団たちに向かって、諸君たちの団長はこの暴挙を大変に嘆き、すぐさま思いとどまるように訴えていると伝えるものですが、彼らは一笑に付すでしょうな。騎士バルロが己の保身のために汚い命乞いなどするわけはなく、もし本当に命惜しさ我々に思いとどまるように訴えているというのなら、それは偽物に違いないとね」

一同、この時ばかりはどっと笑った。

目的の一つはティレドン騎士団を解放し、戦力に加えることが決まったが、本来の目的、コーラル奪回となると皆これと言った思案が出ない。

それほどの難問だった。

「近衛騎士団を何とか城壁から誘い出せればいいのですがなぁ...」

ガレンスが悔しげに言ったものの、男はすぐさま首を振った。

「いや、今度の場合、城外でもだめだ。町がまともに被害を受けてしまう」

「ううむ...」

ガレンスばかりではない。

ドラ将軍もタルボも、ナシアスも難しい顔だった。

頭では分かっていたことだ。

相手はコーラルという最大の砦を得ているのだ。

わざわざ堅い殻を出て決戦を挑むことはない。

こちらが手も足も出ずに悔しがっているのを厳重な守りの中から見物していれば良いのである。

鼻のわきを掻きながらイヴンが言った。

「あらかじめ住民を避難させておいて、その上で市街地を決戦場にするって言うのはどうでしょうね」

「市民がぞろぞろ逃げだしていくのを、改革派が黙って見ていると思うか?」

「そりゃそうですけどね。多少の被害は覚悟しなけりゃならんでしょうが」

「もっともだ」

この幼馴染が一応の体裁をつけてくれようというのが、何ともくすぐったかったのである。

「俺は人命を第一に考えたい。市民の被害が最小限で済むなら、建物の方はやむを得ないと考えている。だが、それはあくまで理想だ。実際には市民の被害を考えている暇もない激戦になるだろう。何より、コーラルで決戦ということになれば...」

「十中八九、こっちの負け」

「五分五分に持ちこめても長期戦。向こうは国庫を食いつぶしていき、どちらが勝っても空っぽの懐を埋めるために民からかき集めなければいけませんねぇ」

冷静に言った声に、一同は一斉に声の主達を見た。

「それより、近衛兵団をこっちに取り込むことを考えてみたらどうかな」

「ふむ...体制的には上の命令に従わなくてはならないでしょうが、今の状況に不満を持つ相手をあらかじめ探しておくのも手ですね」

「これ。口を慎まんか」

(たしな)めたのはタルボだった。

彼も正直言ってこんな子供たちがこの席にいるのが不思議でならなかったし、邪魔だとも思っていたので、叱りつける口調になった。

少女は肩をすくめ、は特に反応も返さずに受け流す。

しかし、国王は賛成の意を表して頷いた。

「近衛兵団の取り込みは悪い考えではないな」

「確かに」

ドラ将軍も頷いた。

「今の司令官のサングに人望はほとんどありません。元は単なる大隊長ですからな。それが頭を飛びこしていったとなれば当時の連隊長も、まして5人の軍団長も快くは思わなかったでしょう」

「近衛兵団の構成はどうなってる?」

少女の問いにタルボはまた声を荒げかけたが、国王がそれを抑えた。

「全軍の指揮権を持つのは文字通り兵団長だが、一般的には司令官と呼ばれることが多いようだ。その下に5人の軍団長がいる。一般の軍団長は2千人を指揮下に置き、数人の連隊長を持つ。1人の連隊長は4、5百人を指揮下に置くわけだが、やはり数人の大隊長を持つ。その下に中隊小隊と続くわけだ」

つまり近衛兵団とは5つの軍団からなるもので、5人の軍団長を指揮するのが司令官ということになる。

子供たちは首を傾げた。

「今の司令官は大隊長あがりだって?」

「いかにも」

「つまり、間違いなくペールゼンに繋がっているわけですか...ですが、普通に考えれば1つ上の連隊長にあげればいいだけですし」

「そうだよね。連隊長も軍団長もすっとばしてなんて、何でそんなおかしなことになったの?」

「平時ならば、こんな破廉恥(はれんち)きわまりない人事がまかり通るものか」

ドラ将軍が憤懣(ふんまん)やるかたない口調で答えた。

「あやつは真っ先にペールゼンにたぶらかされたのだ。それまでもせっせと謀反の誘いをあちこちに掛けていたのだろうがな。おそらく真っ先になびいたのが恥知らずのサングめだ。半年前、奴の指揮する大隊が持ち回りで王宮の警備に当たり、城内の謀反人どもと呼応して一斉に動き出したわ。開国以来、夜間は常に厳重に閉ざされていなければならない3つの門を開け放ち、ペールゼンその他の反乱軍どもを招き入れ、王宮を押さえたのだ」

イヴンが皮肉っぽく笑った。

「その功績で司令官とはね。よくもまあ5人の軍団長が納得したものだ」

「せさずを得なかったのだろうよ。いやと言えば自分たちの部下が自分になり変わるだけだ」

「しかし、それで今の近衛兵団は司令官の指揮通りに動きますかね?」

「少なくとも今の状況では、命が惜しければ従うしかないだろうな。たとえ腹の中が煮えくりかえっていようともな」

「でも、その保身がこちらには有利かもしれませんね。軍団長がペールゼンの配下に置き換えられず、付け入る隙があるわけですから」

「なるほど。そうとも考えられるか」

男が悪戯っぽく笑うと、イヴンも低く笑った。

「陛下。俺はこの孃ちゃんたちの意見に賛成しますね。軍団長の1人も口説けはそっくり2千人、こっちのものに出来る勘定だ」

「黙れ、山賊。そう簡単にいくものか」

すかさずタルボが反論した。

「確かに5人の軍団長のうち2人は以前から陛下に好意的だった。だが、そんなことは相手も分かっていることだ。我々に好意的な人物を先鋒に出してくるわけがない。仮に出てくるとしても、軍団長は常に軍の最後尾にいて指揮を執っているのだぞ。そう簡単に接触できるものではない」

ところが少女がけろりと言った。

「違うよ。後ろにいる軍団長や連隊長なんかほっとけばいいんだ。先鋒に出てくる大隊長を片っ端から口説けばいい。10人も口説けばそれで千数百人取り込めるよ」

「確かに、その方が理にかなっていますね。口説きながら進んで行って、ついでに奥にいる連隊長や軍団長も口説くというのもありですね。向こうの上層部の情報をは必要ですし」

「別にほっといてもいいと思うけど」

「だからついでで良いんですよ。自分から、進んで、気持ち良く、話してもらう情報だけなら1人か2人で構わないんですから」

「それ以外は無理やり聞き出すのが決定済み?」

「いえ、それ位なら大隊長以下の人たち百人から話を聞いた方がマシだと思います」

2人の会話に国王とイヴンは吹き出した。

「いやあ、孃ちゃんたちは良いことを言うなあ」

「まったくもってその通りだな」

「陛下!これは冗談ごとではないのでございますぞ!」

すっかり石頭の役をやるはめになってしまったタルボがまた声を荒げる。

「誰も冗談なんか言ってないってば」

「いったいどこが冗談に聞こえたんですか?」

これまた2人が大真面目に言う。

タルボはもちろんドラ将軍も、額から湯気を吹きだしそうになっている。

子供たちが本気で言っていることを嫌というほど承知しているナシアスとガレンスは、笑いを堪えるので精いっぱいという有様だった。

「ナシアス殿。何がおかしい?」

「いえ」

美剣士ナシアスも、ほんの少年の頃からの英雄である髭の将軍に睨まれては神妙に頭を下げるしかない。

「ですが将軍。我々は戦力的に圧倒的な遅れを取っております。となれば常道をもって向かったところで自滅の道を歩むだけではないでしょうか。ここは多少型破りでも、かつて例のないことでありましょうとも、有効と思える手段はすべて試みてみるべきではないでしょうか」

言いたいことは将軍にもよく分かっていた。

いかに敵が強大であり、味方が貧弱であろうとも、引くわけにはいかない戦である。

むろん負ける訳にもいかない。

ここまで悪条件が重なっては、好むと好まざるにかかわらず、正攻法ばかりを用いてはいられないのだ。

しかし、それをこんな子供たちの口から言われると、どうにも素直に耳を傾けることが出来ないのである。

百戦錬磨の将軍としては当然のことだろう。

国王は、早々にマレバへ向けて兵を起こすことを決定すると、ひとまず会議を切り上げた。















あとがき

デルフィニア戦記第23話終了です。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

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